■■■ マジェスティ125 生い立ち編 ■■■ |
● 「スクーター界のZZ−Rを目指して」開発(という噂 1998年に台湾ヤマハから誕生、当初は日本市場も意識したモデルでした。
純正の泥除けフェンダーに、3角マークを貼るスペースが有るのはその名残です。 開発段階では車体がもっと大きい予定でしたが、日本のスタッフによりスリムなボディになりました。
250cc並みの車格とライディングポジションを斬新なスタイルで実現し、二人乗りでの快適性と走行性、 経済性が現地で支持され、台湾市場への投入後4年で約3万7千台の販売を記録しました。
台湾ヤマハのラインナップの中でも唯一の水冷車であり、フラッグシップ的な位置付けでした。 メットインスペースが狭いんですが、この当時はマジェスティ250(初期型4HC)や他のスクーターも狭い時代です。
|
● 実際には日本ヤマハの正規ラインナップにはならず、今でも純然たる輸入車です。
何故、日本国内仕様が出なかったのか・・・
・ 日本で販売するには、国内の厳しい騒音規制値をクリア出来ない為。
・ 騒音規制値をクリアする為には、大幅なパワーダウンとなる為。
・ 既に並行輸入業者によって「台湾仕様」が並行物として日本に輸入されており、
並行物より価格が高く、しかもパワーダウンした国内仕様では売れる見込みが無い為。
・ 日本ではマジェ250が売れており、日本ヤマハが特に必要としなかった為。
台湾ヤマハとしては「日本でも売りたかった」のですが、日本側が拒否した背景が有りました。
|
● 2000年7月にマイナーチェンジ、ハザード&パッシングスイッチ、パーキングブレーキ装着、
スクリーンがクリアからライトスモークに変更、DXのツートンカラー(黒、銀/黒、緑/銀)が
ヤマハレーシングを象徴するストロボカラー(青ストロボ、銀ストロボ)に変更。
さらにDXのみフロントマスク、タンデムグリップがカーボン柄に。
マイナーチェンジ前の希少なDXカラー。
|
● 2001年9月、DXに赤ストロボカラーを追加、全車ウィンカーがスモーククリアレンズに変更。
|
● 2002年9月、「台湾4期規制」をクリアする為に(当時)世界最小インジェクション搭載のFIモデル登場。
シート表皮をパンチングメッシュに変更、SDXが無くなり、FIがメインとなる。ツートンカラーにFI用ステッカー。
台湾の排ガス規制値をクリア出来ないキャブレター車は、輸出専用モデルに。
台湾のWTO加盟により2002年7月から150ccを超える2輪車が解禁、台湾ヤマハもマジェスティ250を輸入。 フラッグシップの意味合いは薄れましたが、現地では250が高価で大きすぎる為、依然として125が売れていました。
|
● 2004年5月、ヤマハの子会社、プレストコーポレーションにて正規取り扱い開始。 プレスト車を扱うSHOPにて販売という革命が起き、日本語訳の説明書や1年保障など、並行輸入業者を圧倒(笑
正規サポートしていなかった純正部品でしたが、今ではパーツナンバーが解れば大半の純正部品が日本で購入可能です。 この背景としては、平行輸入にて売りっぱなしの状態を防ぐことも有りましたが、何のフォローもしない販売店が有り、
クレームや部品供給の要求が、直接は関係の無い日本のヤマハに殺到し、泣く泣く対応せざるを得ない状況になりました。
日本国内の基準に合わせて、元々低いスクリーンの高さが更に3cm低くなりました。
|
● 2004年モデルから?フレーム右下部(エンジンハンガー付近)に車体番号が付きました。
イモビライザー登録用の赤キーが無くなり(台湾ヤマハで保管)黒キー2本のみとなる。
|
● 2005年1月、ついに?キャブレター車が台湾ヤマハのラインナップから消えてカタログ落ち(泣
|
● 2005年モデルはアンダーカウルのYAMAHAの文字が無くなり、AISパイプの取り回しに変更有り。
アイドリング調整ネジが04年モデルまでは調整可、05年モデルはナット固定になりました。(基本的に調整不可)
|
● 台湾の量販店?が、別注モデルで単色カラーをリリースしていた模様、詳細は不明です。
単に純正カウルの「上から色を塗っただけ」という話です、塗装を削ると下から違う色が出てきたとの報告多数(笑
|
● 2006年モデルは、2005年モデルを継続販売するとプレストより発表有り。
|
● 2007年モデルが2月に登場、白とガンメタの2色。アンダーカウルにYAMAHAロゴ復活、新型のFIロゴ。
フォークアウターやホイールの着色(うっすらガンメタ)、シート表皮の変更、ヘッドライトがブルーからクリアに戻る。
フロントマスクの音叉マークがステッカーからビトロエンブレムに変更。日本は早くて3月末からリリース。
4月よりヤマハ発動機ホームページの部品情報検索にて、YP125(マジェスティ125)のパーツリストがついに公開!
・・・されたんですが、数週間で消えてしまいました・・・真相は謎です。
|
● 2007年5月、プレストよりコマジェのリコール情報!ガソリンタンク上の燃料ポンプからのガソリン漏れです。
対応は燃料ポンプ取り付け部のシール(部品番号 5CA-2414G-01 788円)です、プレスト経由で購入した方は無償交換。
対象は5CA9(04モデル)以降ですが、プレストの取り扱いが04モデルからなので、実質は07FIまで全てのFIが対象(汗
リコール対応後の車両には、黒地に銀抜きの(Y)マークの小さなシールが貼られているそうです。
シールの貼る位置は対応したSHOPが貼るので、エンジンハンガーやフレームなどの「どこかに貼ってます」(笑
リコール対象のこの部品は、TMAX、グランドマジェスティ、マグザム、シグナスX、VOX などが共通の部品です。
ヤマハのインジェクション・スクーターはコマジェから始まっています、TMAX乗りやGマジェ乗り、マグザム乗りで
コマジェをバカにする人が居たら「お前のスクーターも、一部はコマジェだぞ」って言いましょう(笑
|
● 2008年8月1日、ついに台湾ヤマハのラインナップから、コマジェが消えました・・・。
そして同じく8月の31日に、プレストのホームページからも消えました、完全にカタログ落ちです。
2008年の9月までが08モデルとして最後の販売受付、10月には完全に生産停止だそうです。
新型が出る訳でも無く、後継モデルが出る訳でも無く、エンジンは途中でインジェクション化しましたが
初期型から最終型まで同じスタイルを貫き通した(カウル関係は共通です)息の長〜いモデルになりました。
排ガスや騒音規制など、とりまく環境の変化も合わせてカタログ落ちとなりましたが、
ヤマハは勿論、台湾のオーナーと日本のオーナーが盛り上げてきた10年だったかと思います。
願わくば、革命的だったマジェスティ125を、これからも出来る限り長い間、楽しんで貰えたらと思います。
|
BACK |