63mm&DCRヘッド

本日の解説は、ご子息のバイクまで弄ってしまう(笑)某T氏をお招きしております。
司会進行は、笑いを取ることに命をかける私、Kアナウンサーでお送りします。
K  「どうも、Tさん。本日はよろしくお願い致します。」
T氏 「おれに任せとけっちゅー話しやわな。ほな、早速いこか!」

    「作業内容は、某バイク店にて組まれたDCRキットですが、不具合が出ていますので組み直しです」

K 「あれがクーラントのドレンだな。あんなところに隠れてやがったのか・・・」

K 「肝心のバルブは・・・すんません、、、ピンボケ(^^ゞ」

T氏「カウル、シート、燃料タンク等を外します」

T氏「作業性を考慮して、フレームとエンジン部分を切り離します」

K 「Tさん!あの緑の液体はなんですか?」

T氏「クーラントやね」

K 「クーラントも移籍の話しが出てますよね?」

T氏「・・・・・」

K 「さ!いよいよ、エンジンだけになりました!写っているのは持ち主のte氏。今日は気合いが入ってます(笑」

T氏「アウターローターのタイミングマーク(Tの字)を圧縮上死点に合わせます」

T氏「ウォーターポンプの取り外しです」

K 「これがウォーターポンプ選手ですね。いつも良い仕事してます」

T氏「カムスプロケタイミングが1コマずれています」

K 「カム・・・・ロケット?」

T氏「カムスプロケタイミング!!」

K 「そない怒らんでも・・」

K 「おや?ロッカーにはロッカーアーム選手の姿が見えますね(なんだそりゃ)」

K 「お〜っと!ヘディングシュート!!・・・で、ヘッド外れました」

T氏「カーボンにオイルが混入しています。原因は下記参照!
カムタイミングがずれていましたので吸気側のバルブが突いています」

K  「バルブも、もっと活躍したかったんでしょう。思わず飛び出しちゃった模様です」

T氏 「オフサイドばりばりやな!」

K 「訳あって、プラグも真っ黒です」

T氏「トップ、セカンドピストンリングの合口が同じ位置で組まれています。上記、燃焼室にオイル混入の原因です」

T氏「バルブ、バルブガイド、擦り合わせ状態チェックの為にバルブスプリングコンプレッサーを使ってバルブを取り外します」

T氏「幸いバルブガイドへの影響は大丈夫のようですがバルブシート当たり不具合及び吸気バルブが若干変形していましたので、この後、新品バルブを擦り合わせし組み込みます。ついでにバルブステムシールも新品に交換します」

K 「こりゃ、排気ポートだな」

K 「吸気ポートはツルツルだ」

T氏「te氏が頑張った成果ですね」

T氏「再度タイミングマークを確認しトルク管理して後は組み立てるだけです」

K 「さぁ、いよいよ試合も終盤ですね」

T氏「タペットクリアランスを取ってエンジン本体の組み立ては終了です」

T氏「マフラー、燃料タンク、キャブ、ホース類、電装を元に戻しラジエター液を注入します。空キックを数回しラジエター液をシリンダー、ヘッド部分に回してからエンジン始動です。暖気しながら不足分のラジエター液注入、エア抜きをします。完全暖気後キャブセッティングをしカウル、シート等を元に戻し終了です。オイル、水漏れが無いか念の為にチェックしておきましょう」


K 「おっと!ここでホイッスル〜〜〜試合終了!お疲れさまでした!」


最後に、ご協力頂いたte氏に感謝いたしますm(_ _)m
参考にされる方は、くれぐれも自己責任でね!

K 「Tさん!少しずれてませんか!?0.5ミクロンぐらいですけど」

T氏「斜めから見たらアカンちゅうねん!」

K 「かなり黒いですねぇ〜。どこの日焼けサロンでしょうか?」

T氏「家帰らすぞ!」

 「あ、もう黙ってますから(^^ゞ」

K 「おっと、シリンダー選手がピッチの外に出る模様です」

K 「どうやらピストン選手に疲れが見えます。この日のために走りっぱなしでしたからねぇ〜」